ご挨拶


第25回日本運動疫学会学術総会 大会長 

重松 良祐

中京大学スポーツ科学部 教授

 

 本総会では大会テーマを「普及と継続」に設定しました。この数年間の出来事として、東京五輪が終わり、新型コロナウイルス感染症が蔓延する等、日本を取り巻く国際情勢が大きく変わってきています。しかし、その中でも身体活動・運動の普及は継続していかなければなりません。本総会では普及や継続に関連する研究知見を学会の皆さまと見つめ直し、これからの研究活動のお役に立つことを願っております。

 基調講演には身体教育医学研究所の岡田真平氏による、国内高地プール整備によるアスリート支援の普及・継続戦略についてお話いただきます。身体活動の推進を考える際に施設整備やアスリートとの関わりは重視されるものの、それをどのように推進するかという具体的な事例はほとんど報告されていません。このことを知りたい研究者・事業者は多いと思い、ご登壇いただくことにしました。

 教育講演1には中京大学スポーツ科学部の伊藤央二先生にご登壇いただきます。伊藤先生は余暇・レジャー学をご専門にしており、施策・自治体・振興・継続というキーワードを含めたスポーツツーリズムの視点から身体活動推進の普及・継続についてお話しいただきます。教育講演2では日本体育大学の城所哲宏先生にご登壇いただきます。学校現場にスタンディングデスクを導入する等、ユニークな取り組みをなさっています。教育機関での身体活動をどのような切り口で進めていくのか、そしてそれをどのように継続させていくかという視点も含めてお話しいただきます。

 シンポジウム1では中高年者における地域レベルの身体活動の普及と継続という内容で、国内外で精力的に活躍されている研究者にご登壇いただきます。シンポジウム2は学術委員会に企画いただき、幼児や児童を対象とした運動の普及・継続について、この分野に精通している研究者にお話しいただきます。

 前年に続き対面での開催となります。対面での学術総会をぜひお楽しみください。